コレクション: オ・ギョンフン

OH KEIONG HOON|吴椻薰(韓国)

オ・ギョンフン(1986年韓国光州生まれ)は現在ソウル在住で、創作活動を続けています。桂園芸術大学でメディアアートを専攻し、卒業しました。彼の作品の核心は、東洋と西洋の文化が交差する感覚と美的体験の探求です。アクリル絵具の重ね塗り、レンダリング、希釈といった技法を用いて、伝統と現代、具象と抽象の狭間にある独自の視覚言語を構築しています。

彼の作品は、東洋美学における余白と柔らかな色彩を基盤とし、西洋神話や宗教画の象徴性、そしてアニメーションの流れるようなリズムを巧みに取り入れています。絵具の拡散と重なりによって生み出される透明感と厚みの層を通して、親密でありながらも異質な鑑賞体験を生み出し、東洋と西洋の文化間の緊張感を描き出すと同時に、挫折、夢、そして自己発見といったアーティスト自身の心境を反映しています。

彼の初期の作品は、不安や内なる葛藤に深く影響を受けており、思春期における自己同一性の迷いを露呈しています。人生経験の変化に伴い、彼は徐々に苦痛から希望へ、疑念から幸福と平和の追求へと移行していきました。この心理的変容は、彼の作品に温かく癒しの雰囲気を漂わせ、「幸福を選択する」という彼の創作信念を伝えています。彼が捉えているのは、儚くも深く心に響く感情です。

呉景勲の作品は、壮大な理論的枠組みに頼るのではなく、真摯で率直な感情表現から生まれています。彼は絵画を世界との対話の手段と捉え、絵画を通して鑑賞者の心に深い共鳴を呼び起こすことを願っています。それが小さな慰めであろうと、一瞬の勇気であろうと、こうした要素が彼の芸術言語の核心を形成しています。彼の人生と創作の旅は、絶え間ない対話であり、彼自身への絶え間ない挑戦であるように思われます。受動的な運命に抗いながらも、未知なるものを受け入れるのです。

流れるような色彩のキャンバスに描かれるにせよ、文化交流を体現するシンボルとして描かれるにせよ、呉景勲の芸術は最終的に、東洋と西洋の美学の狭間で自らの真正さと幸福感を見出すという核心へと回帰する。彼の作品は、個人的な感情の投影であるだけでなく、現代アジア美術の文脈における夢、苦悩、そして希望の重要な証でもある。

インスタグラム: @official_hoon_